さようならスクールラン アメリカの子供行方不明数年間80万人
子供のネグレクト(養育すべき者が食事や衣服等の世話を怠り、放置すること。育児放棄)は虐待とみなされます。
NSPCC(英国子供虐待防止協会)のガイドライン:
- NSPCCは、12歳未満の子供を長時間一人にしてはいけないと推奨しています。また、16歳未満の子供を一晩中一人にしておくべきではないとしています。
児童保護法:
- 子供を危険にさらすことや、適切な監督を怠ることは犯罪となる可能性があります。親や保護者は、子供の安全と福祉を確保する責任があります。
スクールランとは
イギリスの「スクールラン(school run)」は、主に親や保護者が子供を車で学校に送り迎えすることを指します。一般的なガイドラインとして、以下のような年齢別の基準が存在します。
大人の同伴が必要?年齢別ガイドライン
- 幼稚園(4〜5歳):
- 幼稚園児は常に親や保護者の同伴が必要です。安全な通学や登下校のために、大人の付き添いが不可欠です。
- 小学校低学年(5〜7歳):
- 小学校1〜2年生も、通常は親や保護者の同伴が求められます。
- 小学校中学年(7〜9歳):
- 小学校3〜4年生になると、地域の安全状況や子供の成熟度に応じて、親の同伴が必要かどうかが決まります。比較的安全な地域では、友達と一緒に歩くことが認められることもありますが、親の監督下での移動が望ましいです。
- 小学校高学年(9〜11歳):
- 小学校5〜6年生になると、多くの子供が親の同伴なしで通学するようになります。独立心が育まれ、自分で安全に通学できる能力が求められますが、依然として親が見守り、定期的に安全確認を行うことが重要です。
- 中学校(11歳以上):
- 中学生になると、ほとんどの子供が独立して通学するようになります。交通ルールを理解し、公共交通機関を利用する能力も高まります。ただし、親は依然として安全確認を怠らず、特に新しい環境や不慣れな経路に関してはサポートを続けることが推奨されます。
スクールランさようなら
私の娘もこの9月からやっと小学校高学年となりまして、基本は同伴なしで通学できるようになります。ということでこの7月が最後のスクールランの月となります。
スクールランが疲れる理由
- 時間と労力の負担:
- 朝の忙しい時間帯に、子供を準備させ、学校まで送り届けるのは大変な作業です。
- 仕事をしている親にとっては、通勤前にスクールランを行うことがストレスになります。
- 交通渋滞:
- 通学時間帯の交通渋滞は、時間がかかり、ストレスを増大させます。
- 駐車場所の確保が難しい場合もあり、これがさらに負担となります。
- スケジュールの調整:
- 兄弟が異なる学校に通っている場合、それぞれの送り迎えを調整するのは非常に困難です。
- 子供の放課後の活動や習い事のスケジュールも考慮する必要があります。
- 安全への心配:
- 子供の安全を確保するために、常に注意を払う必要があります。これも心理的な負担となります。
- 作り笑顔の挨拶
- スクールラン中には、他の親や教師、そして学校のスタッフに対して作り笑顔で挨拶をする場面が多くあります。これもまた、以下の理由で疲れる原因となります。
- 社会的な期待:
- 他人に対して友好的で礼儀正しい態度を保つことが期待されるため、自然ではない笑顔を作る必要があります。
- 感情的な負担:
- 朝の忙しい時間帯に、必ずしも気分が良いとは限りませんが、それでも周囲に対して良い印象を与えるために笑顔を作ることが求められます。
- このような感情のコントロールは、長期間にわたると精神的な疲労を引き起こす可能性があります。
- 偽善的な感じ:
- 自然ではない笑顔や挨拶を繰り返すことで、自己欺瞞や偽善的な感じが生じ、自己評価が下がることがあります。
スクールランで生じるストレスは計り知れないものです。
しかし、10代になったばかりの子供を一人で外に遊びに行かせるのも、今の時代はストレスに感じるものです。
ちなみに、子供の誘拐は. . .
イギリスでは、2022/23年度には、イングランドとウェールズで1,122件の子供誘拐事件が記録されました。
アメリカでは、年間約80万人の子供が行方不明として報告されています。これは1日あたり約2,185件の報告に相当します。そのうち誘拐と報告されるものは26万件程度です。
日本は年間1000人以上の子供が行方不明になっていることが報告されています。これらの数字には、誘拐事件だけでなく、家出や事故などによる行方不明も含まれているため、全てが誘拐によるものではありません。
日本の出生数とアメリカの子供の年間行方不明数がほぼ同じ!
日本の子供の出生数は年間80万人ぐらいなので、アメリカではそれと同じ人数の子供が毎年、行方不明になっているとおもうと、アメリカの通学方法などは見直さなけれいけないとも思えます。
イギリスはスクールランをしっかり守ることで子供の誘拐事件の数を抑えることができ、スクールランのおかげで子供が安全だという安心感で、スクールランのストレスを相殺すればそれはそれで良かったのかもしれませんね。
いつもお読みいただいてありがとうございます。ブログ・ランキングに参加していますので、下のひつじちゃんをクリックして応援よろしくお願いします
下の猿ちゃんもクリックして応援よろしくお願いします
人気ブログランキング
アクセスランキング にほんブログ村
Share This Story, Choose Your Platform!
Category
‘ふわりいぎりす’は、イギリスにいる日本人ライターたちが気が付いたこと、発見したこと、知っていること、思ったこと、教えたいこと、気になることなど、ちょっとだけお伝えするウェブマガジンです。